でも、今更出て行ける筈もない。


私が捨てたんだ…。


「中に入らないの?」

レオは言ったが、

『しあわせそうだから、いい!』


自分にいい聞かせながら、断った。



レオに、他の子達は見掛けなかったか尋ねたが、あとの子達は、上流の方を向いて歩いて行ったのを見た連中がいただけで、その先はわからないようだった。


なんて馬鹿な事をしたんだろう。

後悔しても、始まらないけど。


元気にしてくれている事を、心から祈らずには、いられない。




馬鹿なお母さんを許して……。