蝶はそっと隊士たちの輪の中から抜け出すと木陰で休んでいる沖田のもとへ行く。

「沖田さんお疲れですね」

「ああ、蝶ちゃん。ちょっとはりきりすぎた見たい。」

「草餅よかったら食べませんか?」

「食べたいけどたぶんもう残ってないんじゃないかな?」

沖田さんは苦笑いでひとだかりを見る。

「ふふっ実は沖田さん用の草餅は別に作ってあるんです!」

「え?」

沖田の顔がいっきに明るくなる。

「沖田さん甘いのお好きでしょ?だから沖田さんのだけみんなのより甘く作ったんです!よかったらどうぞ!」

私が草餅を差し出すと嬉しそうに食べ始める沖田さん。

「うわあ・・・すごいおいしいよ!」

「本当ですか?そういってもらえるとうれしいです!!」

「今度お礼に甘味屋でもいかない?」

「え?いいんですか?」

「うん。近いうちに行こうね!」

「はいっ!」