誠の桜に止まる蝶

「っおい蝶!!どこだ!!この野郎!!」

土方さんは私に気づかずに行ってしまう。

「はあ・・・土方さん、いろんな意味で強い・・・」

そして上を見ると満開の桜の木だということが分かった。

「きれい・・・」

家の神社の桜も満開だったなあ・・・

「お父様、お母様、元気かな・・・?」

突然タイムスリップしてきた私・・・

驚いてないかな?家でって思われてるのかな・・・・

たぶんあの二人のことだから家出とは思わないだろうなあ・・・

昨日は夜だったし、いろいろあったから何も考えなかったけど・・・

今は考えちゃう。

ポツン

私の手に温かい雫が落ちる。

「え・・・?雨?」

空を見上げると快晴。

じゃあこれは・・・涙?

そっと頬に触れると温かい涙があふれていた。

私この時代に来たばかりなのによく泣くなあ・・・

そして膝に顔をうずめてひとしきり泣いた。