「ほんとうに蝶は瑠璃に似ておてんばな性格じゃなあ。」

そういって楽しそうに微笑むお父様。

娘の私でさえこの笑顔にはドキッときてしまうほどのかっこよさ。

「まあ、失礼ね!刹那に似たのよ?」

「いいや、この可愛さは瑠璃に似たんじゃよ。」

「もう・・・刹那ったら。」

あ、始まった。

私はさっと二人の間から舞い上がり桜の木の上へ上る。

「仕方がないから仕事してきてあげるっ。二人はいちゃいちゃしてたら?」

からかいながら微笑むとお父様はにやっとこちらを見つめる。

「そうさせてもらおうかのう。瑠璃?」

「せ、刹那?」

あわあわとしているお母様。

二人は娘の前でも平気でいちゃいちゃし始める。

見ているこっちが恥ずかしい。