誠の桜に止まる蝶

「んー・・・俺は構わないが、ここは女人禁制だぞ？」

すこし困ったように近藤さんが声を発する。

「そうだ。剣も使えねえひ弱な女なんていらねえよ。」

すこし怒っている土方さん。

でも私は土方さんの言葉にかちんときて下げていた頭をばっと上げる。

急に頭を上げたせいか土方さんは驚いた顔をしていた。

「どうして女がひ弱いってわかるんですか？」

「なんだと？」

私が食ってかかったのが意外だったのか少しの間瞬きを繰り返す。

私はそのまま言葉を続ける。

「女がひ弱いって誰が決めたんですか？」

「ああ？」

「土方さん。私は確かに女です。だけど剣だってできるし、ひ弱くありませんっ。」

私は勢いよく啖呵を切る。

「上等だ。じゃあ今から剣の勝負しようぜ。」

「いいですよ。」

負けず嫌いな私は叫んだ。

ここで決めつけられて終わるような女の子なんかじゃないんだから！！

認めぬなら負かして見せよう土方さん！！←

私は心に打倒土方を決めた。