「さあ、近藤さんのところへ行きましょうか。」

沖田さんが先頭をきって歩き出す。

「ああ。そうだな。」

新選組、局長の近藤勇。

本じゃなくて本当に会えるんだ・・・・

そんなことを心の片隅でオミながら私は二人の後について行った。

「ここが近藤さんの部屋だ。」

土方さんが紹介してくれる。

「近藤さーん失礼しまーす」

沖田さんは勢いよく扉を開ける。

「なっ!沖田お前普通確認してから開けろよ。」

土方さんが驚きながらたしなめる。

「そんなまどろっこしい真似はできませんね。」

「おまえ・・・」

「はははっ。まあ歳。気にするな。まず入れ。」

「ったく・・・失礼します。」

土方さんが今度は先頭を気って入っていく。

あたしはどうすれば・・・・

「蝶ちゃんもおいで?」

優しく沖田さんが手招きしてくれる。

「はい。」

私はゆっくり近藤さんにお部屋に入った。