誠の桜に止まる蝶

屯所に帰ってまず怪我をした隊士たちを寝かせた。

沖田さんもよく眠っている。

こちらの時代へ帰ってきて驚いたのはあの日からもう1週間たっていたことだ。

私にしてみたら昨日の出来事なのに・・・

私はそっと部屋を出て近藤さんの部屋へ行く。

「近藤さん。」

襖を開けると土方さんもいた。

「あ、またいたんですか土方さん。」

「ってめえ相変わらずの口だな。」

「へへっ?」

「蝶ちゃん。よく帰ってきてくれたね。」

近藤さんが優しく微笑む。

「はい。舞桜蝶、ただ今戻ってまいりました。」

「総司がさみしがっていたよ。総司の容態は?」

近藤さんが心配そうに尋ねる。

「今は眠っています。目が覚めたら私の力を使い、治します。」

「そうか。総司を頼んだよ?」

「はい。それではお二人ともゆっくり休んでくださいね?」

「ああ。」

土方さんがそっけなくうなづく。

「土方さん、冷たいっ!!!」

「何がだよ!!」

「冗談ですよ♪おやすみなさい。」

私はそういって襖を閉める。