私は一生懸命走る。

「はあはあっ沖田さん!!」

「あ、蝶。おはよう」

穏やかに笑う沖田さん。

「これ、どうぞ!!」

私は土方さんの詩集を投げる。

「ん?これはん・・・ってこれは!!!」

「総司!!!!それを返せせえええええ!!!!」

「うわあああああ!!!」

こうして私と沖田さんは走り始めた。

「ちょっ!蝶どこ行くつもり?」

沖田さんが走りながら尋ねる。

「道場です!!」

私たちは勢いよく道場の扉を開ける。

「一さんっ!!!」

「なんだ。蝶と沖田か。どうした?」

「梅の花はお好きですか?」

「は?」

「だからっ、梅の花はお好きですか?」

「ああ、まあ、・・・」

「じゃあ大きな声で梅の花って叫んでください!!」

「え?」

「お願いします!!」