誠の桜に止まる蝶

「私の家は代々神社をしているんです。その神社に伝わる桜乙女、という乙女の伝説があるのです。」

「うそ・・・」

私は唖然とする。

たぶん、私のご先祖様だこのひと。

「本当です。彼の家にある言い伝えによると瞳はピンク、癒しの力を持つ夢の主を起こすことができる唯一の乙女なのです。」

女の人がいう。

「んじゃ蝶がその桜乙女っていうわけ?」

沖田さんが二人に尋ねる。

「そうかもしれません。」

男の人は神妙にうなづく。

「いいえ。違います。」

私はきっぱりと宣言する。

「え?」

男の人が驚いてこちらをみる。