誠の桜に止まる蝶

「やっと、俺の前で素直に泣いてくれたね。」

優しく涙をぬぐってくれる。

「っ・・・お・・・き・・た・・さん?」

「ん?なに?」

「私・・・・瞳の色・・・気持ち・・・悪いで・・・すか?」

涙でうまく声が出ない。

「そんなことないよ。桜色でとてもきれいだよ?どうして?」

「さっき・・・の・・・男たちの一人に・・・不気味な色って言われ・・・て・・・沖田・・・さ・・んだちも・・・そう思ってるん・・じゃ・・ないか・・って・・ふ、不安になって・・・」

「そんな奴らのいうことを気にすることはないよ。俺は蝶の瞳の色凄い綺麗で好きだよ?なんでも包み込み、見透かしてしまうその瞳がね。」

「沖田さん・・・・」

「だから一人で抱え込んじゃだめだ。辛いなら俺でよければ傍にいるし、いくらだって話も聞く。だからそんなに一人で抱え込んじゃだめだよ?」

「っはい・・・」

私は思いっきり泣いた。

こんなに泣いたのは子供のとき以来じゃないかな?

だけど、沖田さんの言葉がすごいうれしかった。

私が泣いてる間ずっと沖田さんは私のあたまを撫でてくれた。