誠の桜に止まる蝶

そして近くの桜の木の下に腰を下ろす。

私は沖田さんの膝のうえにいた。

「とりあえず、これで縛っておくから。」

綺麗なぬので傷口を丁寧に縛ってくれる沖田さん。

「あの・・・ありがとうございます。」

「いいえ。蝶。」

「は、はい。」

いきなり間近で名前を呼ばれて改まる。

「なんで人を呼ばなかったの?」

「え?」

「あれくらいの人数だから一人でも大丈夫だと思ったの?」

私は正直にうなづいた。

すると沖田さんは少し眉を寄せる。