ライオンとパンダ

「後悔はしてないよ。」

「えっ?」

「俺はね、死ぬってわかったときは、まだ未来に夢とか希望とか、そういうものばかり頭に過ぎった、でもね、一から自分の人生ふりかえったらさぁ、楽しいこと沢山してきたなぁって。」

 先輩が誤魔化していた涙は溢れきって、次々と先輩の頬を辿って流れはじめた。

「だからさぁ、死ぬの恐かったけどさぁ。」

 先輩は溢れた色々な気持ちを涙と共に流し、それをそっと袖でぬぐった。

「今は受け入れてるんだ。」

 そう言ってニコッと笑った先輩の強い言葉に、私はさぁ、返す言葉何て思いつかなかったよ。