その言葉に口を開けてぽかーんとなった私。



いや、意味分からん。



「まぁ例え味方がいなくても、あの4人がいたら、大丈夫だろうけど―…」



そこで正宗の言葉はけたたましく鳴りだした携帯の着信音で遮られた。



「はい。…あ?あぁ。そう」



相槌オンリーじゃなんの電話かなんてわからない。
視線を正宗から窓の外に移そうとすれば、カチリ携帯を弄って私に差し出した。



その行動の意味がわからない。
さっきから意味不明な事が多いんですけど、この人。



首を傾げて無言で正宗を見れば



「颯人だから」



はぁため息を吐き出した正宗が携帯を私に押し付けた。




なんだその心底面倒くさそうな態度は。
正宗は身体をシートにぐったりと預けて、新たに携帯を出していじりだした。



…一体何台携帯持ってんの。



そんな正宗を横目に携帯を耳に当てた。



「…もしもし」


『お前まだ時間大丈夫か?』


「え?時間…?」



まぁ、家には誰もいないんだし、大丈夫だけど…



「うん。大丈夫」


『今すぐ正宗と倉庫来い』



私の言葉を聞いた瞬間に、言って、ブチリと切れた携帯。
受話器越しにツーツーツー…虚しく機械音が響いていた。



…なんだ、コイツ。