乱華Ⅰ【完】



「おはよう」



2階には既に昨日のメンバー勢揃いで、部屋に入った私にブラックスマイルを見せたのは、正宗。



その笑顔が怖くて「頼まれたのに寝て、ごめん」と言えば「いいよ別に」とエセスマイルを頂戴した。



…別にいいなら、あんなブラックスマイルしないでほしい。



颯人は既に完璧な覚醒状態らしくて、起こさなかった私に怒っているのか、鋭い視線を下さった。



「ごめん、なさい」



颯人にも謝罪をすれば「無事ならいい」と意味不明の返事をもらって、ソファーに座った。



修とは今日、会ってなかったけど「寝顔可愛かったよ〜」とか言っていたから、学校には来たらしい。



「心ちゃん、お腹空いた?」


「いや…」



正宗に聞かれて答えれば「あと少ししたら終わるから、そしたらご飯食べに行こうね」と言われたけど、このメンバーで?と疑問が頭を過ぎった。



「大丈夫だよ〜俺たちしかいない所だから〜」とエスパー並みの回答を修から頂く。



ソファーに座っても、特に何もする事なんてなくて、ただ忙しそうなみんなをジッと観察していた。