昨日の夜…
「昨日は…繁華街にいて…」
「まずだ。お前あんな時間に1人でなんで繁華街にいたんだよ?」
右隣、タクが口にする。
なんだこれ。
尋問じゃねぇか。
「…まぁちょっとイライラしてて?」
「…」
最早タクは何も言わなかったけど、バカじゃねぇの?って目で私を見下ろしていた。
「で、声掛けられて…」
そう。
確かにあの気味悪い2人組に声を掛けられた。
「で、無理矢理路地裏に連れてかれて…ヤられそうになった?」
私の言葉を静かに聞いていた彼らだけど、そこでチッと舌打ちしたのは颯人。
…聞いてないと思ったけど、聞いていたらしい。
「…で?」
で?って…言われても…
正宗はじっと私の瞳を見ていて、正直居心地が悪い。


