それから数日後にテストがあったわけだけど、その頃には傷は大分治っていてほぼ目立たなくなっていて




頬はコンシーラーで誤魔化していた。




そして結果が返ってきた今日。
幹部室に1人の声が木霊していた。




「なんでお前らそんな点数いいんだよ!」



言わずもかな。司は赤点を取った。
それはもー見事に全部赤点。
幹部部屋に並べられた司の答案用紙。

ちゃんと答えを書いているものの、ほぼバツ。


頑張ってるところが逆に痛々しかった。



なんであんな簡単なテストで赤点を取るのか。逆に聞きたいものだ。




「あのねぇ司君。俺らはオマエと違って“ちゃんと”お勉強やってんのよ〜」



「嘘つけ!修はあの女教師に教えてもらっただけだろ!!」



え、何ソレ。
今聞かなかった方が良い言葉が聞こえてきたんですけど。
コイツ女癖悪いとは思ってたけど、教師にまで手出してんのかよ。



呆れと軽蔑の眼差しを隣のソファーに座る修に向けるも、軽く躱し


「…つーかあんな女に教えてもらわなくても余裕だから〜」




カチリ、ジッポを開けて煙草に火をつけた。