「…大丈夫だよ。ちょっと野暮用でいないだけだから」




気にしないでと続ける正宗だけど明らかにおかしい。

だけどこれ以上何も話す気がないのか、私達が食べ終わったのを確認して正宗が徐に立ち上がった。



それに続いて修、司と続く。



思いっきりしこりの残った食事になんだか、モヤモヤが増した。




「…行くぞ」


「っわっ…」


いつまでたっても立ち上がらない私に痺れを切らしたのか、颯人が手を引いて歩き出す。



あまりに突然すぎて身体がぐらついたけど、強く引かれてそのまま私は颯人の胸の中。



「ご、ごめん」


「…あぁ」



何とも言えない顔。
一瞬何か言いたそうな顔をしたけど、何もなかったかのように身体を離して颯人はゲンを出て行った。