「あ…」
「…」
「おはよう、心ちゃん」
修と共に幹部部屋に入れば久しぶりに司と会った。
最近最後に会ったのいつだっけ?ってくらい会ってなかった気がする…
挨拶をしてきたのはパソコンを弄りながらコッチをチラ見した正宗で、そのまま司に視線を投げかけて苦笑いを零す。
司は黒のソファーに座って何やら……教科書らしきものを広げていた。
一瞬私に視線をやったもののすぐさまそのほぼ新品に近いそれに視線を戻し、なにやらぶつぶつと呟く。
それは修のいう通りにテストがあるから、勉強してるんだろうけど…
中学生レベルを一生懸命勉強する司にぷっと堪えきれない笑みが漏れた。
「なっ何笑ってんだよっ!」
「いや、別に…ふっ」
「笑ってるじゃんか!」
キャンキャン喚きながら顔を真っ赤にして、それをテーブルに叩きつけた司。
いや、だってさぁ…
司が持ってるそれ“はじめてのABC”とか書いてあるんだもん!!
それ勉強どうのってレベルじゃないし!!
ふるふると肩を震わせてれば修は慣れてるのかなんなのか、笑い過ぎだろ〜言って司の向いのソファーに腰を落とした。


