その後に俺と颯人も続く。
あんまり長居するとそろそろ警察も来そうだしな。
それにタクの言うとおりコイツらは下っ端だ。
あの言葉の意味も知らねぇんなら、連れて帰って問い質す意味もねぇ。
利用価値の意味を知るには香月忠士…中堅以上じゃねぇとダメって事だろ。
「正宗」
「…あ?」
「ほらよ」
いきなり投げつけた物体をパシリキャッチすれば、それは携帯。
「下っ端でも何かあるかも知れねぇからな」
「…そうだな」
「まぁ、お前の情報技術に勝るものなんてないがな」
「それはどうだか…」
乾いた笑みを浮かべる。
実際、心ちゃんの情報は引き出せなかったわけだし。
ヴーヴー
携帯がポケットの中で震えだす。
着信先は乱華のメンバー…確かクラスの奴だな。何かあったのか…?
それを確認して、携帯を耳に当てた。


