「皆、聞いてくれ。」

場所はアイドルグループ、スカイの楽屋。

歌番組の収録を終えメンバーが帰り支度をしている時にマネージャーの木村が真剣な表情で入ってきた。

「何かあったんですか?」

タオルで汗を拭きながら、陽が聞く。

「やっべー、次の撮影に遅れる!」
「あ、僕も。」

南と楓は時計を見て急ぎだした。

真剣な表情の木村に気づいているのは陽だけのようだ。

柚希もこの後取材があるらしく、素早く私服に着替えていた。

「皆、聞いてくれ。」

木村の二度目の言葉にも気付かない。

陽は困ったように笑ってから、メンバー全員を見て口を開いた。


「全員こっち向け!マネージャーから大事なお知らせ!」


陽の一言で一瞬にしてメンバーは静かになる。

さすが、まとめ役なだけある。


「大事な知らせって何。
早く言ってくれない?僕この後仕事入ってるんだけど。」


「まさか、また仕事もってきたんじゃねぇよな!?

俺達休む暇もないんだぞ!?」

楓と南が不機嫌そうな表情で言うと、木村は首を左右にふった。



「いや、そうじゃない。


...突然なんだが、スカイは解散することになった。」




間。





『はああああああああああああ!?』