幼い頃のような淡くなくて、彼氏のカズに抱くような好意じゃなくて、もっと激しく、焦がれるような衝動で…私は圭が欲しいんだ。

困らせて、悲しませてみたい。

歪んでいるかもしれない、人が見ればおかしいと思うかもしれない。

だけど、これがひねくれた私の愛情なんだ。

「圭っ!!」

大声で呼ぶと、圭は振り向いた。

「好きっ!!」

全身の力をこめて言うと、私はピュッと逃げて、チャリを乱暴に停め、マンションの中に入った。

今、どんな顔をしているだろう。

私が愛しく思う、困った顔かしら。