そんな家に羨望の眼差しを送っていた私の腕を圭がつつく。

「都、みてよ」

圭と同じように首をそらして、天を仰ぐと、そこには儚げな光がぽつぽつと、真っ黒の絵の具を零したような空で輝いていた。

「きれい…」

「うん」

思わず漏れた呟きに、圭が頷く。

なぜだか、ふいに泣きたくなった。