大通りを行き交う車のヘッドライトが眩しくて、目を細めながら尋ねた。

「星を見れるだろ」

圭は当然のごとく言った。

「自転車じゃ危ないから、ゆっくり堪能できる徒歩が1番なんだよ」

「ふぅん」

自転車を降りて、私も夜空を見上げた。

だけど、近くにある大型ショッピングセンターやパチンコ屋のちかちかする光によって、星を見るには明るすぎた。

「……見えない」

ちょっとふてくされたように呟く私を横目で見て、圭は静かに笑った。

「小道に入ろう」