それから私達は、何ごともなかったかのようにお互い、思い思いのDVDを借りた。

圭はシリアスなSF。
私はハチャメチャなラブコメディ。

私が自転車できたことを告げると、圭は送っていくと申し出た。

まぁ家も近いことだし、と思って私達は揃ってバカみたいに明るかったビデオ屋を出た。

圭はなぜか徒歩だった。

「私より家遠いのに何で歩きなの?」