雑誌コーナーで少し立ち読みをしてから、私はDVDのコーナーへと向かう。

まずは新作のチェックから。

今日は静かなものより、娯楽性の強いものを観たかった。

だけと、おもしろいとテレビや雑誌で評判のものは、2つの棚を占領して並べられているにもかかわらず、全てが貸し出し中だった。

仕方ないかと思って、私はラブコメでも借りようと、移動した。

私が観たい棚のところには男の人がいた。

誰かがいるとなかなかじっくりとDVDをみることができない。
相手とすれ違う時だとか、相手が見ているところに丁度自分がみたいものがあったりして妙に気をつかってしまうのだ。
私はまた後でこようと、きびすをかえそうとした。

だけど、その横顔が知った者であることに気づいた。