「不器用、ね……
やっぱり俺って人間嫌いなのかな?」


睦月は目をふせて言った



「まぁ、そんな感じだな。
人間嫌いというより表向きは爽やかで人付き合いもいいが、他人と真剣に向かい合おうとしない、そんなところだな」


晃輝は次の授業の準備をしながら言った



「……相変わらず、お前はハッキリ言うな」


睦月はまた苦笑いして言った



「でも、俺、晃輝とはちゃんと向き合えてるような気もしなくもないけどな」



「さっきも言っただろ。
お前と俺は今までの人生の大半を一緒に過ごしてきてる。
同じ人間どうしとしてちゃんと向きあってもらわないと困る。
こっちが独りで友達ごっこをしているみたいじゃないか」