基本的に、生徒会長補佐の仕事は、会長の指示されたことを成し遂げることだけ。
だけ、…と言っても、この会長はやたらと注文が多い。
『…ヒナ、肩。』
「はーい…。」
出た。
会長の“肩を揉め”命令。
重い身体を無理矢理立たせ、会長の後ろに回り、会長の肩に手を置く。
『…昨日みたいな力加減だったら、いつまでも続くからな。』
「はい…。」
ゆっくりと、今出せる限りの力で会長の肩を揉んでいく。
ぅうー…!
昨日より強く揉めだなんて、出来るわけないじゃんかー!!
会長は、マッサージは強めがお好き。
でも、私は体力的に弱い方で、マッサージしても会長のお好みには合わない。
マッサージチェアを買えばいいのに、何故か私にさせようとするのだから、ますます意味が分からない。
会長はお金持ちだって風の噂で聞いたよ…?
最終的に、私は、誰も会長の頭の中は理解できないだろうと、結論付けたのだった。