「…――いっ!?」
『身代わり確保ー。』
「ちょっ…!」
少しボーっとしていた私は気が抜けていた。
そのため、
「返してくださいっ、私のゴム…!」
『嫌だね。』
「っ…!!」
2つ結びにしていたゴムをどちらとも会長に盗まれてしまった。
さ、最悪…!
そのゴム、もう家にないのに…ッ
それらのゴムは、私が持っていた最後のゴム。
『今どき2つ結びしてんの、お前だけだよ?』
「っ……」
そんなこと、知ってる。
この学校の女の子のほとんどが髪をおろしてパーマかけてるか、ショートスタイルかミディオムか…、
私みたいに普通の2つ結びなんて、どこにもいない。

