君のためなら・・・(短編)



玖音は涙を流していた

「・・・!?玖音?」


「・・・本当?ほんとに私が好き?」


「あぁ・・」

俺は、心配そうに玖音を見る


「・・・私も好き。」

玖音は思いもしなかったことをいう

「え・・・」


「聖悟君のこと好きだよ。だけど、聖悟君は、いつも私に笑顔を見せてくれたけど、どこか遠かった・・・誰か違う人を見てるようっだった」


「・・・っ」

そう思われても仕方がないかもしれない

俺は、玖音を通して、姫様を見ていたから


でも・・・でも今は違う

「ごめん。そんな風に思わせて。俺は、玖音が好き。玖音だけをずっと思ってた」


愛してる・・・


この気持ちが君に届いたことが

嬉しい


「・・・うん。ありがとう。私も。」

ガチャン


ドアが閉じられた音がした