「魔物!?」
急いで街に戻ると、8体ほどの魔物が
住民を襲っていた。剣士がいたが3人だけ
だったので、足りないだろう。
ユウは剣を持って加勢した。
ナツナは急いで怪我人を手当てする。
「えっ!?」
ナツナが空を見ると、今度は赤くなっている。
まるで血の色のような、嫌な色だった。
魔物を倒し終わると、ユウも空の異変に
気付いた。あわててナツナの所へ駆け寄る。
「空が…割れた」
空は大きな光を放ち、割れていた。
そこから黒い光が差し込む。
魔界のような、嫌な気配がした。
「何だ…!?」
そのまま空は黒く染まり、一気に
ドームのような塊になった。今までは
自分達を見守っていた空が、気味の悪い
オーラを放っている。
ユウのまわりに光が現れて包む。
「ユウ!!」
「ナツナ…!!」
ユウがナツナに手をのばす。
ぎりぎり手が届かないところで
その光はユウを包み込むと、
割れた空に向かって飛んでいった。
空はユウを取り組むと、激しく光った。
ナツナが空を見ると、そこには違う世界が
映し出されていた。
「…まさか、あの話…!!」
そのまま床に座り込んでしまう。

