理科準備室の甘い秘め事

「そっか。未来、今日で卒業だもんな」


永井先生は私のそばまで来て


「未来、卒業おめでとう」


そう言って、私の頭をポンポンとする。


「ありがとう。……でも、ちょっと寂しい」


私は、永井先生の事を見上げる。


友達と会えなくなるのは寂しい。

でも、それだけじゃない。

永井先生に会えなくなる事の方が寂しい。


「そうだな。いくら大学も同じ子が多いとはいえ、高校で離れ離れになる子もいるもんな」


寂しがっていると思った永井先生は私の頭を優しく撫でる。


「違う!そりゃ、友達と会えなくなるのも寂しいけど……。永井先生と会えなくなる事が寂しいんだもん」


そう言って、私は永井先生に抱き付いた。


普段の私なら、自ら抱き付くなんて、そんな大胆な事をしないけど。

今日は、自然と抱き付いてしまった。