頭が一瞬で真っ白になって
とっさに、あたしは
その場から逃げた。



「菜凪!!!」



翔平の声なんて、
全然聞こえなかった。


あたしは、泣きたくて辛くて
とにかく走った。



でも、学校から出たところで
翔平に腕をつかまれた。