振り返ると、神妙な顔付きで頷いてる。

兄貴と別れ、トイレの個室でメモを見る。

“兄貴に何かあったら電話しろ。必ずだからな。”

…こいつも何か知ってる?

書かれた携帯番号を携帯に登録して、教室へと行く。



「トモ、おはよう」



「おは…」



「チャイムと同時で、何が“おはよう”だ」



…ハハハッ…;;



「穣さん、朝から怖ーい!;;」



朝から睨まないでよ。

苦笑いを浮かべながら、遅れて現れた濱浦へと視線を移す。



「今日はまぁ良いか。出席を確認するぞ」



落ち着かない気持ち。

そんな時だった。

“江上――ッ!!”と、声がしたのは。