この頃は、恋して結婚なんて、想像もしてなかった。

成り行きの人生だった。
でも、愛玲菜が生まれて。

離れたりしたけど、濱浦と一緒に住む。

人生が180度、ひっくり返った感じ。

良い意味で。



「どれを見ても、心愛は可愛いな。この左の男が邪魔だけど(笑)」



「それ、俺だから!」



キッチンに戻り、パスタを茹でながら、戻って来た兄貴に、愛玲菜が持って来た写真を見せる。



「…6年か」



「すっかりパパになったね?」



「お前が人妻に。あり得ねぇ…」



…なんだって!?

あんたが1児の父親である事が一番、あり得ねぇだろッ!!