「心愛ちゃんじゃないか!」



「梅沢ーウメザワー先生…ご無沙汰してます!」



診察室に入ると、担当してくれる先生が、母親の同期である梅沢先生だった。

母親だけでなく、父親を先輩と慕って居て、関係はわりと深い。



「愛斗君のお嬢ちゃんは、もう6才なんだね」



「はい」



梅沢先生は、問診票と愛玲菜を交互に見て微笑む。

しかし、聴診器で心音を聴くなり、少し顔を歪めた。

私がジー…っとその様子を見てると、「今日、愛斗君は?」と言われた。



「今…内科に居ますけど」



何があったのだろう。