「お前はまだ16だ。逆上せてんだよ」



「ヤダわ、お兄様。こんな肌寒いところで、逆上せませんわよ?」



…16…;;



「冴都…犯罪者だよ、君は;;」



「ほっとけ!それより、お前は振り袖でどこ行くんだよ?」



「わかんない」



過保護の父親みたいな濱浦と、反抗期の娘みたいな朱希ちゃんを尻目に、私は帯を直す。

この話し合いはいつまで続くのか。



「頑張って、彼氏。私は疲れたから戻るわ」



私は車に戻り、休息する事に。

慣れない着物はシンドイ。

男って、時に楽で良いね。