「は?お前、なんの為に残されたか、わかってんのか!」



「何かあったら、お前が責任取れるか?」



「だけどな…」



「心愛と愛玲菜を守るのが、俺の宿命だ」



俺を見た後、短くため息を溢した濱浦は、使用人でもあるシェフに、耳打ちをした。



「金曜日の夜、俺は親父の自家用ジェットで向かう。お前も今からそれで飛べ」



「………は?」



何だ、“自家用ジェット”って。

…今なら飛行機は取れるだろ。



「もしもの時、心愛は俺が守る。お前は娘である愛玲菜ちゃんを守れ。愛斗だけ、良い顔すんなよ」



だからって、自家用…な。