「それを、俺に相談したくて呼んだのか」



「まぁ……双子は居ねぇし」



兄貴は愛玲菜を抱き締め、頭を撫でる。

しかし、愛玲菜は兄貴の腕から抜け出し、私の膝に手を乗せて、掴まり立ちをした。



「兄貴、私との話を忘れたの?」



「覚えてる」



「だったら何で」



辞めてどうするのか。

それが明確じゃないと、私には納得が出来ない。

無論、濱浦もそうだ。



「親に甘えたくない」



兄貴らしいけど、そんな理由ではね。



「お前、やりたい事あんだろ」



…え?

何でわかったの!?