「大切な人?」 「友達以上の関係で、家族のような人かな」 うまく表現できないけれど、あたしにとって集はそんな感じだ。 「難しいなあ。俺じゃ参考にならないと思うぜ?」 「例えばの話だから。深く考えなくていいよ」 「んー…」 後ろ頭をかきながら、考える原田の答えを待つ。 そんなとき、身体が後ろに傾いた。 ああ。 どうしてこうもタイミングよく現れるの。 「………集。」