「そ、そうですよね‥。私は、ハ、【happiness 】とか好きですけど。」


私は慌てて笑いながら言った。


「へぇ、アイドル好きなんだぁ。私も【happiness 】は結構好きだけど。」


「私も好きよ、【happiness 】。」


横から坂上さんがニコニコしながら、話に入ってきた。


「え!?坂上さんも【happiness 】好きなんですか!?」


茶髪でフワフワパーマの笹木さんが目を丸くして坂上さんを見た。


「ちょっと、笹木さんっ!私だってまだ30代よ!まだ“おばさん”扱いしないでちょうだいっ!」


坂上さんは頬を膨らませて、笹木さんを睨み付けた。


「イヤだなぁ、”おばさん“扱いなんてしてないですよぉ。じゃあ【happiness 】の誰が好きなんですか?」 


笹木さんが可愛らしく、クリクリっとした瞳で坂上さんを見た。