僕は一匹狼で、誰とも関わろうとはしなかった。
 そのせいか、いつも僕の周りには誰もいない状態だった。
 そんなこと、僕は別に気にも留めていなかったが、親は特別心配していたようだった。
 家に帰ると、毎日のように「今日は誰と話したの?誰と遊んだの?」としつこく訊いてきた。
 はっきり言ってうざったかった。
 てきとうに返事を返し、親とも関わらないようにした。
 いつの間にか僕の周りに人は寄り付かなくなった。
 僕にとっては好都合なことだった。


 僕の人生は僕が自分で決める。そう感じていたのはいつからだったか。
 もの心ついたときにはもう、決めていたのかもしれない。
 たまに僕が分からなくなる。
 そんな時は胸の奥底に訊いてみる。
「僕は一体何のために此処に存在しているのだろう」
 すると答えが返ってくる。
「今を過ごしていけば、いずれ分かることになるだろう」
 僕のココロはいつも正しい答えを出してくれる。
 間違った答を出したことは一度もない。
 僕が独りっきりなのもココロがそう教えてくれたからだ。
 絶対に間違ったことは犯さないんだ。
 そう信じて僕は歩き続けた。
 今までも。
 これから先もずっと――。