ーーガラガラ



「おっはー!」



李津の元気な声に教室にいた人達が振り返る。



「おー姫崎。はよ」



『おはよ』



「ちょっと、あたしは!?」



「はいはい、おはよう」



一番に挨拶してきたのは私の隣の席の不知火紫苑(しらぬいしおん)。


黒髪で整った顔立ち。


女子達の中で密かにファンクラブか結成されているほどのイケメンだ。



キーンコーンカーンコーン。



ありきたりなチャイムがなる。


がらがらと音を立てて先生が入って来た。




「これからHRを始めるぞ。日直、号令」


「きりーつ。ちゅもーく、れい」


「「「おはようございます」」」



着席。



いつも通りの先生の話を聞いてHRが終わる。


最後に「あのサーカスのチケットを貰ったら、絶対に一人でいかないように!先生に報告しろよ!」


と言って教室をでて行った。