毎朝暑さで目が覚める。 これも、夏の醍醐味といったところだろう。 しかし、今はそんな事を考えている暇ではない。 紘哉は制服に着替えると、階段を降りていった。 もちろん、ネクタイ着用だ。 事務所のドアを開けようとした途端、横の部屋から芳樹が飛び出してきた。 「朝ごはんはテーブルの上にあるから!」 「いきなりだな……」 そう言いつつ、芳樹の出ていった部屋に入る。 テーブルの上にはサンドイッチが置かれていた。