「……」 「もし殺されてる現場を見たら? ……出来れば、未来を背負う若者に復讐の思いを抱かせたくない」 「そうですか……」 「諦めろ。今できることは、おじさんの帰りを待って美味しいご飯を作るこったな」 「……」 黙って狸翠を見つめる紘哉。 彼は、紘哉の肩をポンと叩くと立ち上がった。 「ここは警察に任せておけ。お前は悠里さんから情報を聞き出してこい」