輝と奈緒はすぐに打ち解けて、まるで幼なじみのように親しくなった。
……私と輝との距離をたった一年で追い越したんだ。
奈緒は輝が好き。
少なくとも、輝も奈緒に好意を持ってる。
輝が好きな私には分かるんだ。
私の位置は変わった。
輝の傍に居るのは私じゃない。
それは、運命じゃない。
そういうのに鋭く生まれた私は、すぐに輝と奈緒を応援した。
引っ込み思案な奈緒の背中を押して
鈍感な輝の背中を押して
もうすぐ、二人はくっつくんだろう。
私は見守ってる。
嫉妬なんて何もない。
大事な二人をちゃんと祝福出来る。
そんな時、
八神にバレた。

