やっぱり、ケンカも何もしないでぼーっと1日を過ごすというのはあたしには退屈過ぎる。

いつもうるさい双子は、今日も居ない。

麻友美も琉樹も、そこまで騒ぐ奴等じゃない。

馨も、居ないと居ないで何か物足りない。

朱雀は…騒がしいけれど、moonとは何かが違って面白いとは思えない。

逆に、これがあたしにストレスを与える。

イライラして、どうしようもなくなる。

あ〜…学校抜け出して、倉庫にでも行こうかなぁ…。



「春架…」

「あ?」

「さっきから貧乏揺すりウザイんだけど」



無意識に、それをしていたみたいで琉樹にかなりうざったそうな顔をされた。



「…悪うございましたな」

「…そんなに暇なら双子共探して来いよ」

「ヤだね、面倒くせぇ…」

「じゃあ見回り行って来い」

「ヤだね、面倒くせぇ」

「………。」



うわ…久々だな。琉樹の無言の睨み。

案外怖ぇんだ、これがまた。



「じゃあじっとしてろ」

「えぇ〜、暇なんだよー」

「………ウザイ」

「ガチで言うのやめて、それ」



マジ泣きたくなるから。

すると麻友美のケータイに、電話が掛かってきた。