その呟きはスルーして、車のドアに手をかけた。
「あんまり無理すんなよ、馨。それに心配もかけんな」
『……大袈裟だなぁ』
苦笑いして呟き、車を出た。
窓を開けて「何かあったら電話しろよ」と言った青夜に「大丈夫だって」と言うと、青夜は歯を見せて笑いまた学校へ戻って行った。
『心配、ね…』
自嘲的に笑い、家の中へと入った。
また今日から1週間、引きこもりか…。
『春架たちから嵐のようにメールや電話が来るだろうなぁ……』
そう思うと、自然に溜め息が出た。
まぁ…、アイツを探るためにはそれくらい掛かって当然、かな。
1週間で見付けられるかどうか…。
……でも見付けてどうするって話だけどな…。