赤い狼と黒い兎



春架のその決意は固いらしく、他の奴らも涙を溜めつつしっかり立っていた。

……解散、ね。

あーもう。起きて早々頭使わすなっつの。



『…中途半端じゃねぇだろうな』

「当たり前です」

『……そうか』

「馨……」



加奈子…ごめん、何でそんなに笑顔なの。

戻れと言わんばかりに。

あーあー…。ほんとに、やるせないなぁ。軽く脅しやがって……。

あたしは頭をガシガシと掻いて、溜め息をついた。



『……わかった。そこまで言うなら、戻るよ』

「!…か『ただし、』……何ですか」



仮に戻っていいとしてもだ。