赤い狼と黒い兎



そう言って龍希は病室を出て行った。



「馨、もう大丈夫?痛くない?」

『うん、大丈夫』

「そっか」



パタパタ何かが走って来る音が聞こえ、ドアが開いた。

…なんだ、医者か。ビビらせやがって。



「…奇跡だ」



来て急になんだ。医者が何非科学的な事言ってんの。



「…他に以上がないか見せてもらうよ」

『ん』

「君たちは外で待っていてね」



看護婦に言われて2人は病室を出た。


…医者によると、こんなのは異例の事らしい。


傷も治りが早く、2週間もすれば退院出来るそうだ。


恐るべし、あたしの回復力。