赤い狼と黒い兎



『そんな顔しないで?目の一つや二つ、失くなったって大丈夫だよ』

「……」

『あたしの右目の代わりは、亜稀羅だから』



元から右目は赤色で、どうせ気味悪がられてたし。

失くなったって別に不自由はない。

にこりと笑えば何やら不服そうな表情をする。



「…その代わり、俺じゃダメか?」

『へ……?』

「亜稀羅じゃなくて、俺」

『………』



どういう言い返しをしていかわからない。

っというか!返事に困る。



『えっ…と…』

「…ああもう!この際だから言う!今!」

『え、あ、はい…?』



何を…言うんだ…?